涼×蘭
「できた」

「さんきゅ」

三つ編みキツく編み、それをさらにくるくると巻いてピンで留めて、ウィッグを被せる。それを楓は慣れた手つきでこなす。

「早いなぁ……」

「慣れれば楽勝でしょ」

「そういう問題でも無い気が……」

「そうかな? ま、三人とも早くカード押して行きな? 特に涼なんか久しぶりなんだし」

「へいへい」

「そういや涼はいつぶりだ?」

「いつだっけ?」

「一ヶ月ちょいかな?」

涼は自分の真っ白なタイムカードを見ながら、嗚呼、一ヶ月ちょいの間に色んなことが起きるもんだな……と考ながら、ボタン一つでタイムカードに時を刻み込む。

すると押したカードが何も変わらない状態で出てきた。

あれ……?

「涼、それ裏返しだよ……?」

「……わざとだし」

蘭に指摘されるなんて、格好悪。
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