涼×蘭
当店で一番猫耳が似合うと評判の薫を紹介いたしましょう。

「薫ーご指名でーす」

そんな風に名前を呼ばれて、それからお客様のところに行く。

「はーい! ぬがっ!?」

「何してんの?」

蘭が床の上で膝を押さえている。本当に何してんだ……。

「こ……転けたぁ……」

というか正確には輝が足を引っ掛けた。

「馬鹿じゃないのか?」

「に゙ぃぃぃ……」

「早く行ってこい。待たせてると怒られるぞ」

蘭が泣く前に釘を差しておく涼。あー恐ろしや。

「言われなくても行くもんね!!」

「反論する暇があるならさっさと行かんか……」

「行くもんっ! 行ってきます!!」

「いってら……」

あ、なんか今の蘭、可愛いな……なんて思っちゃう俺、なんだか重症。
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