涼×蘭
「明日何かあった?」

「主なものは一時から三時までお茶席の手伝い、夕方の四時から五時まで華道、その後俺と柔道ですね。柔道は時間をずらせますが」

「じゃぁ、行ける!? 行けるかな?」

「行けるね」

「うわーい」

本当に嬉しそうだな……。

「あ、浴衣でも着て行ったらいかがです?」

「浴衣……?」

「えぇ。花火でしょう? 浴衣で花火大会なんて風流ではないですか?」

あ、なんか今、鷹さんに時代感じた。

「でも俺、浴衣持ってない……」

「涼のを貸してあげます」

「え? 俺のを蘭が着るの? どう考えてもさいぶはっ」

サイズに無理がある、と言おうとしたら口塞がれた。

「ね? 浴衣着なさい?」

「……はい」
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