涼×蘭
まさか蘭の身長があそこまで低いとは考えていなかった……どうりで涼の浴衣がでかいわけだ。

「あ、今ここ開いてます?」

近くの家女中に扉が開いてるか聞いてみる。

「あ……開いてると思います……」

「ありがとうございます」

あのおどおど加減は最近入ってきた人かな……とか考えながら、ふんわりと微笑み、お礼を言う。

さて、入ってきたのは服置場。格好良く言えば衣裳部屋……全然格好良くなかった。

そこから浴衣を何枚か選ぶ。

涼となれば紺や黒、グレーなど地味でシンプルなのか赤や紫にド派手な模様ぐらい豪華絢爛な着物が良いのだが……蘭だからな……あまり地味な色や柄は似合わない。派手すぎるのも似合わないけど。

浴衣を広げてみればなんだか蘭の体型には合わない物ばかりだ……蘭の身長が玲ほどでもあれば良いんだが……。
玲の身長は浴衣を着るのに一番良い背丈だと思う。
輝や涼や俺やらは浴衣を着るには少しばかり身長が大きすぎる……。せいぜい作務衣程度だ。
しかし輝はあの長い髪のお陰か着物がよく似合う。……話がずれたな。
< 555 / 766 >

この作品をシェア

pagetop