涼×蘭
ちらりと右の方を見てみればピンクや白、水色に紺、柄は金魚や桜、朝顔から薔薇、紫陽花など色々な種類の着物があり蘭の体型には合うのだが……女物だ。
まぁこの際何でも良いか。

身長155センチの蘭に合う浴衣は女物しか無い。
それに幸か不幸か、蘭の顔は女だと言ってもあまりバレそうにない。

くそっ……何で紗がここに置いてあるんだ! おいおい……これは単だろう……。などと胸の内で悪態を吐きながら浴衣や着物をひっぱりだしては一ヶ所に固める。

うん。これなら蘭でも着れるだろう。

それに合う簪、それから帯、下駄を持って部屋に戻る。

俺がひっくり返した小物や下駄、浴衣、着物などが一ヶ所に固まって大変なことになっているが後で片付けよう……。蘭の着替えに時間がかかっては涼を待たせてしまう。
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