涼×蘭
「あぁ……鷹か」

「兄さん……?」

俺の兄さんじゃないけど俺の兄さん的存在だ。

「鷹はまだその呼び方なのか?」

「えぇ……兄さん、お久しぶりです」

「あぁ……これ、鷹がやったんだろ?」

「……はい」

「全く」

呆れた顔で兄さんが溜息をつく。さっきの俺の溜息よりも何倍も深い溜息だ。

「鷹の癖だよな。急いでる時に一ヶ所に物を固めて置くのは」

「すみません。後で片付けようかと思っていたので……」

まさか人が来るとは思ってもいなかったし……。

「良い。鷹一人では大変だろうから、俺も片付けるのを手伝ってやる」

「ありがとうございます」
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