涼×蘭
「輝、サンキュ」

「おう。
まさかそんなに頼まれてたとは思わなかった……」

涼の腕に持たれた、風呂敷に包まれたお菓子の多さを見て、輝は苦笑した。なにせ涼は母様にお茶菓子を120頼まれてたのだ。

涼が買った和菓子は『せせらぎ』俺が買った和菓子は『楓』(本当にあるよ)

2つとも目と舌で涼しさを感じられる夏菓子だ。

「俺も頼まれた時はびっくりしたわ」

「家元の子って大変だな」

「いや……普通は届けてもらうだろ。多分、俺ん家だけだよ」

「だよなー」

「ま、教えてくれてありがと」

「おうよ。駅まで迷うなよ」

「……迷うわけねぇだろ」

「はいはい」

あんまり自信無さそうなんだが……?

「じゃ」

「ばいばーい」
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