涼×蘭
「あいつ、俺と話してくれないよ……」

蘭があまりにも頑なにかぐやと話そうとしないからかぐやまで涙目になってきた。

「泣かないの。人見知りかもしれないでしょ?」

それはないと思うけど……。

「んに゙ゃあ゙ー?! 嫌ぁー! 何で女と話さないといけないのー!? 嫌ぁだぁーっ!!」

涼が無理矢理、蘭をかぐやのとこまで持っていこうとしたのだ。っていうかかぐやは男だってば。

「仕方ないだろ。こうしないとあっち行かないんだから……せめて隣に居るやつと話しなよ」

「ぅに゙ぁ……」

ここまで泣かれると少し可哀相になってくるが……向こうのかぐや姫にも、帝にも迷惑がかかるだろうし……。
かぐや姫は男の子ならしいし……。

「ね? 行こ?」

「に゙……」

たぶん、今までの中で一番真っ黒な涼の笑顔を見た気がする……。
鷹にはかなわないが。
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