涼×蘭
「これでもう話せるでしょ!?」

「む゙ぅ……」

「つか、寒い……帝、手伝って」

「はいはい」

かぐや一人で重い小袿に着替えるのはかなりキツいことだ。



「ふにぁ!!」

「……どうしたの?」

蘭がいきなり抱き付いてきた。

「……何でもない」

「本当に?」

「……ん」

「顔、上げてごらん?」

「……やぁだ」

か……可愛い……。

「……あげなさい」

めんどくさいから無理矢理顔を上げる。

「……」

そこにはあからさまに不機嫌そうな顔をしている蘭が。

「……嫉妬しちゃったんだ?」

「……してないもん」

「しーた」

「してな……んっ」

嫉妬したのを認めなかったお仕置きだ。苦しがろうが離してやらない。かぐや姫や帝もいるが気にするもんか。
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