涼×蘭
「うーん……それはごめんね?」

「うん」

「花火大会……だっけ?」

「そう。明日」

「行こっか?」

「うん。勠は浴衣着るよね」

「……え?」

「うん。分かった、すごーく楽しみにしてるから」

絶対に着てきてくれるように「すごーく」をすごーく強調した。

「え? ちょ……耀!? 僕、着るなんて一言も……「え? 浴衣着てくるんだよね?」

「ゔ……」

あと一押し……。

「……俺には見せたくないとか?」

「ちがっ……!」

「じゃぁ、着てきてくれるよね?」

「……う、うん」

顔を赤くしながら頷く勠が可愛くて、抱き締めて、囁く。

「良かった。勠、大好きだよ」

「ぼ……僕もす「……もう一回しても良い?」

「な!?」

ね?

俺とお前の差って、こんなもんだよ。
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