涼×蘭
それは遡る事、30秒前。

俺、原 一輝は扉が開いたような音で目が覚めた。が、誰が入ってこようが俺には関係ない……気がするのでもう一度寝ようと、仰向けからうつ伏せに体勢を変え、うとうとと微睡んで(マドロンデ)いたときにキタ。そう、やつはきたんだ。

「かーずきー!!」

「ゔっ……」

そう腰だ……腰辺りにキタ。

「一輝! 起きて!」

「ん゙ー……?」

声……そうだ声が聞こえる。
高くもなく低くもない……あ。雛の声に似てるな……。

「ん゙!? 雛の声?!」

ガバッと向けた視線の先には……、

「一輝! 海行こう!?」

「……え?」

何で雛が居んの……?
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