涼×蘭
「ということで、大翔と玲も行ってくれますか?」

「え? それだったら俺達、留守番で良いと思うんですけど……」

「……同感」

「いやいや、ついていって気晴らししてきなさいな」

玲は部活に精をいれすぎて全く遊んでないみたいだし、大翔も部活と勉強であまり遊ばないみたいだし……。あと涼のお守りで。

「いや……でも……」

くそ……なぜここで拒否る。子供なんだから遊んできなさいって言われたら素直に遊びに行けば良いのに……。全く……。

はぁ……とため息を吐いて若干見下し加減で話しだす。

「明後日は俺も予定が入っていて一緒に行ってあげられないんです。俺の代わりを任せられるのは貴方達しかいないでしょう?」

「俺の代わり」という言葉に反応したのか玲の顔が急に輝いた。

大翔の顔だって少しだけ輝いた……気がした。
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