涼×蘭
「……ん」

大翔が雛に差し出さすのは袋に入った冷たい水と氷、それから冷たく冷やされたアロエのローション。焼けて火照る肌にはこれが一番効くのだ。

「あ……ありがとうございます」

「あのさ、雛、何で焼けたのに一切気付かなかったの?」

一輝が雛の肌に氷嚢(ヒョウノウ)を当てるのを手伝いながら、雛に聞く。

こんなにも赤く火照るのは焼けたその日からの筈だ。

「……昨日はこんなに痛くなかったもん!」

一輝に向かってふんっ! とそっぽを向く雛。
そして、それに若干のショックを受ける一輝。
馬鹿野郎……w

「焼けてたのには気付いてたの?」

「うん! ずいぶん赤いなぁ……って」

これ、二次元だから有り得るんです。三次元はその日のうちに赤みとともに、痛みを伴います。

「……雛……」

あんたって子は……。
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