涼×蘭
「先輩っ! ペンギンです!!」

「……見れば分かる」

ペンギンの水槽の前ではしゃいでいるのは玲。そしてペンギンを微動だせずにずーっと眺めているのは大翔。

2人は、餌やりの始まる10分前に着いてしまったのだ。

「先輩ってペンギン、好きなんですか?」

「……あぁ」

「どんなところが……」

「……可愛い。ふわふわしてるし……」

ペンギンをじーっと見つめ、こちらには一瞥もしない先輩。本当に好きなんだ……。

「……先輩って可愛いもの好きですよね?」

「……悪いか」

「いえ、悪くないです」

むしろそんな先輩が可愛いです。
< 667 / 766 >

この作品をシェア

pagetop