涼×蘭



「先輩、お腹すきませんか?」

えさやりが終わってすでに一時間経っているのにいまだペンギンを見続ける先輩に声をかける。俺、お腹空いちゃったんだよね……。

「別に……」

「あ、そうです……」

と、玲が言った瞬間、お腹が音を立てる。

「か!? いや、あの……!」

「……」

先輩こっち見てる! 恥ずかしいっ!

「……すいたな」

「え?」

ペンギンから目を離し、先輩が俺を見る。そしてにっこり。

「……行くぞ」

「え? あ……はいっ!」

か……格好良すぎ……っ!
まぁ、俺のものになんかできないんだけどね。
< 685 / 766 >

この作品をシェア

pagetop