涼×蘭
「何で? どうして?」

「こういう事をしにこの家まで来た訳じゃ無いだろ?」

「気が変わるってあるでしょ?」

「だからっ、無い。断じて無い」

ぐいーっと近付いてくる悠斗と顔がくっつかないように後ろに両手を付きのけ反る俺。涼か旦那様が見たら大爆笑する。確実に。

「……畜生」

「それはこっちの台詞だ」

「少しくらいいじらせてくれても良いのに」

「ズボンに手をかけるな。もう寝るぞ? お前、俺が睡眠取らないと駄目なの知ってるだろ?」

拗ねて大人しくなるかと思いきや、いまだにいじろうとする悠斗を止める。このお陰で目はバッチリ冴えてしまっているのだが。

「……チッ」

「てめ、ぶっ飛ばすぞ」
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