涼×蘭
「そういえば雛さぁ」

「んー?」

ベッドにチェス盤を置き、雛と対戦真っ最中。手加減はしているしハンデも与えているものの俺の方が若干優勢だ。

「あの時何て言われてエプロン着る気になったの?」

「えっ……と、それは……」

最初は着るのを渋っていたあのハートのエプロンだ。百合に何か言われて急に着だしたから、よっぽどの事を言われたのだろう。
チェス盤から雛に顔を移すと、俺のふとした疑問に雛が目を泳がせ、顔を赤らめている。

かっ……可愛い……!

「あのね、えと……笑わないでね?」

「うん」
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