涼×蘭
「ほら。蘭、こっち来いよ」

呼ばれた先は、涼の膝なわけで……。

「……やだ」

行ったらやっぱあれなわけで……。

「良いから早く来いよ。何もしないから」

そー言われてもやっぱり燿先輩と勠先輩を見てるから怖いわけで……。

「ほーら」

「に"っ?!」

俺は腕を引っ張られた。
まるでいつかの勠のように……。










「あー蘭あったけーー♪」

やっぱりこうなるわけだ。

「良かったなぁー涼ー」

原が恨めしそうにこちらを見ている。良いだろーうらやましいだろーお前も膝に乗りたいだ「一輝は、後でね」

「別に良いしー」

一輝がつーんとそっぽを向く。

「なんだー? 妬いてんのかー?」

「別に。妬いてなんかいませんよーだ」

妬いているようにしか見えないのだが……?

原と目が合った……が……!

ふん。お前なんか今だけなんだよ。

みたいな目で見られた……。

たしかにそうだけどさ。
< 97 / 766 >

この作品をシェア

pagetop