スノウ
しかし僕の予想は大きく変わってしまった。

徐々に意識がはっきりしてくるにつれて、そこは暖かいと感じた。

向こうの世界へと来たんだろうとその時は思った。

傍には兄の姿があった。そうか、兄も一緒に死んだのか。

道理で帰って来ない訳だよ。なんて事を考えていた。

そしたら兄は何か騒いで何処かへ消えてゆく。何があったんだろうか?

すると今度は僕の住む村の医者がやってくる。

この人も死んだのか?と疑問を抱いた。

しかしこの後に聞こえた兄の言葉によって、これが現実だと言う事を知る。

兄はやや落ち着きのない声色でこう言ったのだ。“死んでしまったのかと思った”と。
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