初めての恋人
「なあ」
いきなり話し掛けてきたからビックリしてしまった。
「や、そんなに驚かなくても(笑)。てか、もうちょっとこっち来ない?そこ遠いんだけど」
あたし達は今テーブルを挟んで向かい合って座っている。
ここ遠いの?
充分近いけどな。
じゃあ、どこ座ればいいの?
「早く。ここ!」
ポンポンと、あぐらをかいている自分の足を叩いている。
「そこお!?」
「何、嫌なの?」
目を細めてじーっと見てくる。
ぶんぶんと力一杯首を横に振った。
ちょこんと座ったら後ろからぎゅーってされた。
「もう少し俺のことかまってよ」
はい/////。