僕の明日みんなの明日
チャイムを鳴らしてすぐにドアが開いた。ドアを開けたのはお姉ちゃんだった。お姉ちゃんは朝まで泣いていたらしく、目が真っ赤になっている。お姉ちゃんは目を擦りながら歩君に話しかけた。
『君、誰?家に何か用?』
お姉ちゃんの声は少し枯れていた。
『はじめまして俺柴原歩って言って浩太の友達なんだ。今日は浩太が死ぬ前に頼まれてたことがあるんだけど、浩太の母さんと話をさせてくれないかな?』
お姉ちゃんは少し戸惑っていたけど、「どうぞ」と言って家に招いた。リビングにはお母さんの姿はなく、僕らはソファーに座ってお母さんを待った。
奥の部屋からお姉ちゃんに連れられてお母さんが出て来た。
『こんにちは。浩太の友達なんだって?よく来てくれたね、おばさん嬉しいわ。浩太に頼まれていたことって?』
『はじめまして柴原歩です。今更こんなこと聞くのはオカシイかもしれないけど、俺は浩太との約束を守りたいんだ。頼まれたことってのはおばさん達の離婚の原因を聞いて欲しいって頼まれたんだよ。』
『何ですって!?』
『浩太は離婚の原因は自分かもしれないと言ってたよ。』
『そんな、あの子・・・どうして・・・。』
お母さんは歩君の言葉を聞いて手で口を塞ぎながら涙を零した。言葉がうまく出ないみたいだ。お母さんはしばらくして再び話を始めた。
『浩太にそんなつらい思いをさせていたなんて本当に母親失格だわ。今更遅いかもしれないけど、あの子の代わりに聞いてもらえるかしら?』
歩君は黙って頷いた。
『浩太には何の責任も無いわ。悪いのは全てあたしなの。あたしが家族を裏切ってしまったのよ。』
お母さんが僕たちを裏切った?でもお父さんも自分が裏切ったって言っていたのに。なんだか僕にはお互いが自分を責め合って相手をかばっているように思えた。
『君、誰?家に何か用?』
お姉ちゃんの声は少し枯れていた。
『はじめまして俺柴原歩って言って浩太の友達なんだ。今日は浩太が死ぬ前に頼まれてたことがあるんだけど、浩太の母さんと話をさせてくれないかな?』
お姉ちゃんは少し戸惑っていたけど、「どうぞ」と言って家に招いた。リビングにはお母さんの姿はなく、僕らはソファーに座ってお母さんを待った。
奥の部屋からお姉ちゃんに連れられてお母さんが出て来た。
『こんにちは。浩太の友達なんだって?よく来てくれたね、おばさん嬉しいわ。浩太に頼まれていたことって?』
『はじめまして柴原歩です。今更こんなこと聞くのはオカシイかもしれないけど、俺は浩太との約束を守りたいんだ。頼まれたことってのはおばさん達の離婚の原因を聞いて欲しいって頼まれたんだよ。』
『何ですって!?』
『浩太は離婚の原因は自分かもしれないと言ってたよ。』
『そんな、あの子・・・どうして・・・。』
お母さんは歩君の言葉を聞いて手で口を塞ぎながら涙を零した。言葉がうまく出ないみたいだ。お母さんはしばらくして再び話を始めた。
『浩太にそんなつらい思いをさせていたなんて本当に母親失格だわ。今更遅いかもしれないけど、あの子の代わりに聞いてもらえるかしら?』
歩君は黙って頷いた。
『浩太には何の責任も無いわ。悪いのは全てあたしなの。あたしが家族を裏切ってしまったのよ。』
お母さんが僕たちを裏切った?でもお父さんも自分が裏切ったって言っていたのに。なんだか僕にはお互いが自分を責め合って相手をかばっているように思えた。