僕の明日みんなの明日
正直、僕は歩君が少し羨ましいと思っていた。だって人とは違う世界が見えるってことはすごく良いことだと思った。でも、それは歩君にはとても辛いことだったんだ。人と違うということはそれだけ他人との距離ができてしまうということなのかもしれない。
歩君は幽霊なんてどうでもいいと言っていた。けど、僕には幽霊の力になれない自分を責めているように聞こえる。そして、歩君の言葉からは優しさが溢れている。
『お、おい!なんで泣いてるだよ。』
歩君に言われて初めて気付いた。僕の目からは涙がこぼれ落ちている。なんでこんなに悲しいのか自分でも分からない。けど、次々と零れる涙を止めることができなかった。落ち着くまでしばらく時間が掛かって、やっと僕は話ができるようになった。
『ったく、マジでどうしたんだ?』
『ごめんね、歩君が辛い思いをしてるって考えたら勝手に涙が出てくるんだ。』
『別に辛いなんて思ってねぇよ!ただうっとうしいって思ってるだけだ。』
『嘘だね、本当はそんなこと思ってないくせに。歩君は幽霊のことを真剣に考えてあげられる優しい人だよ。』
『勝手に人の事を決め付けんな!俺は優しくなんてない、幽霊のことなんてこれっぽっちも考えてなんかない。』
『自分を騙してたって何も解決しないよ。転校したのは幽霊のせいだって言ったけど、歩君の責任でもあるんだよ。家族を信じて、話し合うべきじゃなかったのかな?歩君が自分で言ってたじゃないか。』
歩君はじっと自分の手を見て、黙って考え込んだ。僕も黙って歩君を見つめて、数分後に歩君が口を開けた。
『だったら俺は何をすればいい?』
『何をするのかが重要なんじゃない、何をしたいのかが大切なんだよ。歩君は何がしたいの?』
『俺は・・・自分が出来ることがしたい。俺にこんな能力ができたのは運命だったような気がする。だから自分の能力を使って幽霊を助けてやりたい。』
『僕も協力するよ。』
僕が笑いかけると歩君も笑ってくれた。その時、本当の歩君が見れた気がする。きっと今の歩君の心は雲一つない青空だろう。
歩君は幽霊なんてどうでもいいと言っていた。けど、僕には幽霊の力になれない自分を責めているように聞こえる。そして、歩君の言葉からは優しさが溢れている。
『お、おい!なんで泣いてるだよ。』
歩君に言われて初めて気付いた。僕の目からは涙がこぼれ落ちている。なんでこんなに悲しいのか自分でも分からない。けど、次々と零れる涙を止めることができなかった。落ち着くまでしばらく時間が掛かって、やっと僕は話ができるようになった。
『ったく、マジでどうしたんだ?』
『ごめんね、歩君が辛い思いをしてるって考えたら勝手に涙が出てくるんだ。』
『別に辛いなんて思ってねぇよ!ただうっとうしいって思ってるだけだ。』
『嘘だね、本当はそんなこと思ってないくせに。歩君は幽霊のことを真剣に考えてあげられる優しい人だよ。』
『勝手に人の事を決め付けんな!俺は優しくなんてない、幽霊のことなんてこれっぽっちも考えてなんかない。』
『自分を騙してたって何も解決しないよ。転校したのは幽霊のせいだって言ったけど、歩君の責任でもあるんだよ。家族を信じて、話し合うべきじゃなかったのかな?歩君が自分で言ってたじゃないか。』
歩君はじっと自分の手を見て、黙って考え込んだ。僕も黙って歩君を見つめて、数分後に歩君が口を開けた。
『だったら俺は何をすればいい?』
『何をするのかが重要なんじゃない、何をしたいのかが大切なんだよ。歩君は何がしたいの?』
『俺は・・・自分が出来ることがしたい。俺にこんな能力ができたのは運命だったような気がする。だから自分の能力を使って幽霊を助けてやりたい。』
『僕も協力するよ。』
僕が笑いかけると歩君も笑ってくれた。その時、本当の歩君が見れた気がする。きっと今の歩君の心は雲一つない青空だろう。