僕の明日みんなの明日
俺は家に戻って色々考えた、2人のことは俺が口出ししてもいいのだろうか。石原の気持ちも分からなくないし、松田も無理に会いたいとは思ってないみたいだし。無理に俺が引き合わせていいのか?

結局答えが出ないまま次の日になって、学校に行っても考えていた。

『柴原何ボーっとしてんだ?』

『え?何だ八田か。』

『何だじゃねーよ、今日のお前変だぞ。授業中も休み時間もボーーっと、何かあったのか?』

『いや、別に。・・・なぁもし、友達が急に何も言わず居なくなったらどうする?やっぱ許せないか?』

『何?お前また転校するのか!?』

『違うって、もしって言ってんだろ。』

『まぁ、そりゃ怒るかもしんないけど許せないってことはないと思うぜ。居なくなるのも何かしら理由があってのことだろうし、まぁ俺だったらどうにかして理由を聞き出しやるけどな。』

『二度と会えないとしたら、例えば死んでしまったとかさ。』

『・・・俺は、死んだら終わりだとは思わない。このクラスに浩太ってやつがいたのは知ってるだろ?俺と浩太は親友だ、それはあいつが死んだ今も変わらない。』

俺も死んだら終わりだとは思ってない。でもそれは俺に幽霊が見える能力があるからで、八田にはその能力はない。きっと八田になら石原の気持ちが分かるんだろうな。

友達を失う怖さを俺は知らない。友達の死に直面したことないし、そもそも友達はこの能力のせいで少なかった。浩太とは死んでから出会ったから友達の死とは微妙に違う気がするし。

俺が相手にしてるのは幽霊なんだ。この世から離れた人、この世の人と引き離された人。考え方を変える時だと思った、俺は死についてもっと知るべきなんだ。

今すぐ理解するのは難しいけど、幽霊達の力になることで理解することができると思った。俺は何が何でも松田と石原を合わせてやると決意した。
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