ラブリーホーム*先生の青③
なんで蒸し返すかな
この男は―――――――っ!
「オレはバカで子供だよ
多分、一生
死んでも治らない」
「だから、そうやって
逃げるのがズルいよ
だったら私がずっと
我慢し続けるしかないじゃん」
「だからー」
もぞもぞと
青波が動いて
二人とも息をひそめた
ぐっすり寝てるのを
確認するように
青波を見て先生は
「………だからさ、オレは
単純だから
イチがうまく甘えてくれれば
何でも言う事を聞くと思う」
それが出来たら苦労はしないし
そこまで言うなら
うまく甘えさせてほしい
………いやいや
先生に甘えるなんて
今さら恥ずかしい
「なぁ、イチ」
呼ばれて視線を向けると
先生はスッと目を逸らし
「イチの方からキスしてよ」
「―――――――………
い、いきなり訳わかんない
バ、バカじゃないの」
なんで この話の流れ……
そもそもケンカしてたのに
キスして的な話になるのっ?
「な、なんだよ
ヒトがいろいろ悩んで
こんな布団まで買って
素直じゃないイチのために」
「ちょっと待ってよー
布団買ってくれなんて
私、頼んでないし」
「そうでもしなきゃ
お前が離れていくからだろっ」