ラブリーホーム*先生の青③
……子供のケンカ
じゃないんだから
呆れて一つため息をつくと
すかさず
「可愛くねー」って
ヤジが飛ぶ
「もー、なんなの?」
イラッときて
振り返りにらむと
青波をギュッと抱きしめ
いじけた目をして
こっちを見てる
「イチはマジで
オレが嫌いなんだよな
よぉ~く分かったよ」
だから
なんで いつの間にか
私が悪者なんだよぉ
「ひどいよな
聞いたか?青波
ママはパパが嫌いって」
寝てる青波に愚痴る先生
だけど、チラッチラッ
私をうかがう視線を向ける
………あれ?
息子が二人いるよーな
変な錯覚が
変にいじけない分
青波の方がまだ大人に見える
アホらし………
「わかったよ
言い過ぎました
ごめんなさい」
おもいっきり棒読みで
謝ると
「……チューだな」
「はい?」
「イチの方から
チューしたら許してやる」
………この男はーっっ
殴ってやろうかと
拳を握りしめたら
「あんだけ嫌いって
しかも奥さんに嫌いって
めっちゃ傷ついた」
「…………わかったよ
ごめんなさいね」
よいせって
うつ伏せの状態で
腕をつき 少し上半身を起こす
………本当にするの?