ラブリーホーム*先生の青③
ハンパないくらい
恥ずかしい
でも仕方ない
丸くおさめて寝るためだ
ムムムと眉を寄せ
顔を近づけると
先生はいじけた表情をしてる
つもりだろうけど
目がもう笑ってて
……ああ、もう めちゃくちゃ
悔しい
何この罰ゲーム
顔は火照って
涙が出そうだった
屈辱的でねっ
照れてた訳じゃないよ
間にいる青波に
気を使いながら
そっと素早く
触れるだけのキスをすると
「なんだよ
この かするだけって」
先生はクククと笑いながら
「だけど、めちゃくちゃ
幸せだ――」
って わざとらしく言った
「もう。今度こそ寝るから」
ごそごそ
布団にもぐる私に
「ほら、今のタイミングで
言ってみな」
「?」
なにを?
「可愛くチューした後は
『私より先生の方が
寝かしつけるの上手
だから、青波お願いね』って」
ニヤニヤ笑う
その顔が憎たらしい
「死んでも言わないっ!」
バフッ
布団を頭までかぶった時
「賢くないな、イチは」
……なんだか過去にも
似たようなこと言われたな
先生みたいな人と
結婚したんだもん
賢くないのは
当たり前じゃん
先生のバーカ