ラブリーホーム*先生の青③




「おやつ、スイートポテトなんだけど、大丈夫?」



リビングのテーブルの前
お行儀よく正座する
郁弥くんの前にお皿を出す



「大好きです。いただきます」



フォークを掴んだ
郁弥くんを見て


……やっぱりポテチとか
気軽な物がいいのかなぁ?


それともカップ麺?
なんか、そーゆーCM
見たことあるぞ


育ち盛りのおやつって実は
ご飯系が良かったりして……



「……あー」


―――――――――ハッ……



考え込んでる間に
オモチャの車で遊んでた青波が
郁弥くんに突進してってる


「あー、だ」


「『あー、だ』じゃな~い
ストップ青波」


ガシィッ
青波を背中から抱き上げ


「あーじゅっじゅー」


手足をバタバタさせ
離せママって抗議する青波に


「こら、こら
青波はお兄ちゃんの
邪魔するでしょう」


「大丈夫ですよ」


「え?」


郁弥くんは笑顔で
おいでおいでをし


「お兄ちゃんのひざにおいで
一緒に食べよ」


「や、郁弥くん
青波はもうたっくさん
食べたんだよ」


郁弥くんの分を
欲しがらないように
さっきたっぷり
食べさせたばかりだった



「ボク、小さな子
好きなんです
だから………」


「……そぉ…、じゃ」


青波を床に下ろすと
一目散に歩き出し
デーンと郁弥くんのひざに
腰を下ろす



ああっ!青波
郁弥くんを潰さないでね~
って、ヒヤヒヤする
くらいだった




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