ラブリーホーム*先生の青③
ロン毛とアフロに
圧倒される私の横で
「おおぅ、休みの日まで
お前らに会うなんて」
先生は普通に話してる
「あれー、このヒト
みっちょんの愛人?」
「なんでやねんって
どー考えても
オレの奥さんでしょ」
なんだか珍しい物を見たって感じで二人はまじまじと私を見てる
「若すぎね?
犯罪だな、みっちょん」
「うるせーよ
んじゃ、また学校でな」
二人組が去ったあとで
あ、挨拶出来なかったと
ハッとする
だってロン毛にアフロだし
「先生、今の……」
「ん?生徒だよ」
「生徒っ!ロン毛とアフロが」
「まぁ、自由な校風だし
変わった奴が多いのさ」
……私より年上に見えた
だけど
「みっちょんって
呼ばれてんだ」
「………うるせーよ」
プイッとそっぽ向いた
先生の耳が赤い
「あ、恥ずかしいんだ」
面白くてクスクス笑うと
「うるせーって」
「みっちょん照れてるー」
先生をからかいながら
歩いてると目に入った
ディスプレイ
「あっ!みっちょん、あれ」
「だーかーらぁ、
みっちょん言うな」
ディスプレイには
ペアのパジャマを着た
マネキンが立ってた
「子供用もある~」
………皆でお揃いのパジャマ
なんて、いかにもで
嫌がられるかなぁ
わざとらしい?
「いいんじゃないの?」
私の考えを読むように
先生は言った
「記念にもなるし
いいと思うよ」
先生の一言で
4枚パジャマを買う
きっと今夜は
照れくさい夜になりそうだな