ラブリーホーム*先生の青③
なんでだろ
ヤバい状況なのに
オレの顔 笑ってる
相当 引きつってるけど
ダイニングテーブルから
キッチンの方を見ると
イチはキッチンの電気をつけ
白い光が2、3度点滅したのち点く
ジャ―――――――――
っと水を出したと思ったら
ガコンッ
水の打ち付ける
流しにケータイを落とした
「わっ!お前っ!何してんだよ
それ防水じゃねーぞっ!」
慌てて立ち上がり
キッチンに向かうと
イチは棚から素早く
フライパンを手にし
ブンッと振り返って
「………出ていけ」
「はい?」
「今すぐ、ここから
出て行きやがれ
くそオヤジ――――――っ!」
「わあっ!待てっ!
ごめんなさいっ!
イチ様っ!ごめんなさいっ」
「うるさ――――――いっ!
問答無用っ!
出て行きやがれっ!」
ブンッフンッ
イチは無茶苦茶に
フライパンを振り回し
その間にも
ケータイは水に打たれ
オレはもう平謝り
「イチ―――――――
ごめん、愛してる――」
「うるさ―――――い
手遅れじゃ、ボケ――」
ボカッ
フライパンが
右腕にヒット
「っつー……
まぢ痛いっつうか
死ぬから
やめろ、殴るなら
素手にしろよー」
「うるさ――――――い」
一時間後、青波が泣くまで
お仕置きの時間は続いた
「イチ―――――――ッ
誤解だぁー、愛してるよー」
「黙れっ!エロじじぃがっ!
絶対、許さんー!」