ラブリーホーム*先生の青③




布団を頭まで
すっぽりかぶり
目を閉じてると




   ……カチャン

静かにドアが開く音がして



「……イチ、青波、寝た?」



うわー
一字一句、間違いない
なんてワンパターンな男なのっ



「………イチ?」



先生の足音が
こちらに近づいてくる


寝たフリ
寝たフリ
今日は構ってあげないよ



「………イチ、イチ?
おい、イチ
市花ちゃ~ん」



ふん
ちゃん付けしたって
知らねーよーだ



「……そうか
寝てるんだな
じゃあ、いいや」



ん?諦めたか
そうそう
寝てるから
自分のお部屋に帰ってね
さよーなりー



………って思ったのに



あろうことか
先生は ごそごそと
私の布団に侵入してきた



え?なに?
なに入って来ちゃってんの?



「よいせっと」


先生は そう呟きながら
私を後ろから
ギュウっと抱きしめ
右足をがっちり絡めてくる



………ちょっと
寝込み襲うのは
反則だよーっ!



「………寝てるなら
どこ触ってもいいよなぁ」



わざわざ
私の耳に唇を付け
囁いてから



耳たぶを軽く噛んで
パジャマの中に手を入れ
ス――――っと
お腹を指でなぞりながら
胸を掴んだ





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