ラブリーホーム*先生の青③




……そうだよ
絶対に間違ってる



「やだってば」


ぐぐぐっと
先生を押し返そうと
両手で抵抗して



「だいたいさ、
先生って いっつもそうだもんね」


「いっつもそうって何が?」


「付き合う前からさ
ちょっと自分の都合が悪くて
私が離れようとすると
無理やり こういう事してさ」


「無理やりっ?
オレ一回だって
お前を無理やり襲ったこと
あったか?」


「無理やりっていうか
なんか、うまく丸め込もうと
するじゃない
現に今そうじゃん!


エッチで全部
誤魔化そうなんて
サイテーだよっ!」



キッと にらむと
先生はムッとした顔して


「好きな女
抱きたいと思って
何が悪いんだよ」



……な、なんていう
開き直り方


「仕方ないだろ
オレはイチが好きなの
いっつも触っていたいんだよ」



怒ったように言ってから
私の頬を両手で包み
噛みつくようなキスをした



長い長いキスのあと
ポンポンと頭を撫でて



「だけど、仕方ねぇな
イチがそんなに嫌なら
我慢する」



今度は叱られた
子供みたいな顔するから


………ズルいなぁ
そういう ところも
相変わらずだ



「我慢するけど
今夜は一緒に寝るからな
それくらい、いいだろ?


それとも、一緒に寝るのも
イヤなくらいオレが嫌いか?」



「嫌いなんて
言ってないでしょ」


私が唇とがらせて言うと
先生は少し困ったように笑って
腕まくらでギュウと
私を抱きしめ



「おやすみ、イチ」と言った




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