ラブリーホーム*先生の青③
♯4




動物園に出かけたいと
言ったのは私だけど
出かける準備をしてる時点で
もう その日の7割方
疲れ果ててしまう




ジュゥゥー


休日の朝
キッチンで
(浮気男を殴った)フライパンに
卵を流し入れて
卵焼きを作っている途中




「わああ―――――」




青波が起きて
寝室から泣き声が響く



「あ~、もお起きたぁ
今、行くから待っててねー!」



キッチンからの私の声が
ギャンギャン泣く青波に
どれだけ届いてるかは
わからない


届いてたとしても
「はい、そーですか」と
青波がおとなしく待つはずも
ないけどさ


卵焼きだからさぁ
途中で火を止めるわけにも…



焼き上がった
卵焼きをまな板に乗せてから
キッチンを出て
バタバタ寝室に入ると




「あ、あれ、パパ」



まだ寝てたはずの
ボサボサ頭のパパが
青波のオムツを
替えてくれていた



「起こしちゃった?
ごめんね、ありがとう」



戸口で私がそう言うと
パパはまだ ぐすぐす してる青波を抱き上げて



「青波の着替え出してくれたら
あとはオレがやるから
弁当作ってな」



ふわわ~と
まだ眠たそうに
大きなあくびをするパパに
着替えを託して
キッチンに戻る



良かったぁ
めちゃくちゃラッキーだな





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