ラブリーホーム*先生の青③



全然、足に力が入ってない先生の身体は鉄のように重い



ういしょ、ういしょと
先生の部屋まで運び
ベッドに寝かせる……
っていうか
ほとんど一緒に倒れ込む


う~、酒くさい……


よいせって
ベッドに手をつき
起き上がろうとした時


「……う゛~、うん?」


先生が眉をしかめ
うっすら目を開き


「……あで?イチ?
ぼくの愛しの市花ちゃんじゃ~ありゃーせんかぁ」


ふざけたこと言って
抱き着いてきたから
ベシッと頭を叩き


「やめて」


両手で先生の肩を押して
素早くベッドから起き上がった



先生は
「いってぇ……ひでぇ」と
頭を抱えながら
だらしなくベッドに転がってる



……ああ、嫌だ
私、この男の
どこに惚れたんだろ


情けなくて涙出そう


ベッドの先生をにらんでから
部屋を出ようと背を向けたら



「イチ~、みじゅー
みじゅ飲みたぁい」


   ふ・ざ・け・る・な



怒りは頭のてっぺんまで来てたけど、キッチンへ行き水をくんだ




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