ラブリーホーム*先生の青③
水を一気に飲んだ先生は
またベッドに転がって
「服、着替えさせてぇ……」
ムカつきながらも
パジャマを出して
先生の隣に座り
シャツのボタンを外した
先生は額に手を乗せ
天井を見つめながら
「……カナがさぁ………
子供欲しいんだって……」
一つ、一つボタンを外しながら
先生の顔をチラッと見た
どういう神経で
私に彼女のことを話すのか
知りたかったけど
ぼんやり天井を見つめる
その顔からは
何も分からなかった
「なんかさぁ………
旦那の方に原因あるらしくって
……なんか悪くて
子供欲しいとか……
旦那に言えないって」
「……ふーん。大変だね」
私の声は
とても素っ気なく響いた
こうやって先生と会うことは
旦那に悪く感じないのか
非常識を通り越して
無神経だよ
先生もカナさんも
「……だからさぁ、アイツ
オレにたくさん子供作って
一人くれとか言っちゃって
どーするよ?イチ」
知らねーよ
先生がカナさんと作ればー?
なんて子供じみたこと思って
先生のズボンのファスナーを
下ろした
「………でもさぁ~
10人いようと
20人いようと
み~んな
オレとイチの子だもんなぁ?
たくさんいるから
その中から一人やるなんて
出来ねぇって………」