風が吹く中で
「あの後ね。川井さんの方からお断りの返事が来たの。多分、遥さんが私達の事を考えてね。」


…俺の家は川井組に比べたら小さな組。向こうを怒らせたらこの世界にはいられないはず


多分、遥は俺の家の為に…


「だからあなたが遥さんと一緒にいたのは驚いたわ。でも…お互いに知らなかったのね」


俺は知らなかったとはいえ、なんてヒドいことをしたんだ


俯きながら手に力を入れる。頭の上から低い声が聞こえた
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