先生のビー玉
「二つ以外はすべて大盛りで」

と友恵。
すると、

「お、剣道部だね。
特別に特盛にしとくわ」

「ありがとっ」

弁当屋のオバちゃんとそう話をしている。

「みんな動くからね…」

佳奈が驚いていると、

「ですよ。貴子先輩なんか、他の子の分まで狙ってますから」

と笑う友恵。
納得する佳奈だった。
学校へ帰り、部室へ弁当を届ける。
貴子と一緒に昼食を取っていると、矢部がやってくる。

「戸田、疲れただろ」

と一言。

「鍛えられます、友恵ちゃんに」

と言うと、大きな声で笑い、

「あいつはしっかり者だからな」

と言いつつどこかへ行ってしまった。
昼からは軽いウォーミングアップをし、終了という事だが、貴子は居残りをすると豪語していた。

「佳奈はもう上がって良いよ。
先に帰ってても良いけど、どうする?」

と彼女。

「池田に呼ばれてんの。
多分、内定の話だと思うんだけど」

そう言うと、

「そっか、じゃぁ、そっちが先に終わったら部室においで。
私が先に終わればメールする」

そう言われ、部室を後にした。

< 118 / 442 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop