先生のビー玉
帰り道…

「もしかして何かあった?」

と貴子。

「爆弾発言」

「へっ?」

「佳奈は先生が好き?ってさ。
で、答えようとしたらさ、私が好きか嫌いかなんて関係ないってさ。
なんだかさ…ものすごい自信じゃない?
すごいよね」

佳奈が言うと、

「あぁ…自意識過剰の二重人格。
イライラするわ」

と竹刀を振り回す。

「ちょっ…貴子。
怖いって」

あわてて止めさせようとすると、

「でもさ、田村はさ、他の先生とは違うと思うんだ。
絵里だから…とかそんなこと絶対に言うような奴じゃないと思う。
だからさ、佳奈は佳奈で頑張りな」

とうれしいことを言ってくれる。
そこで、彼に貰ったビー玉を見せる。
手に取ろうとしたが…
それを引っ込め、

「他人が触ったらご利益が減る。
わぁ~田村って結構面白いヤツなんだねぇ。
おまじないだって」

プッと笑う。



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