先生のビー玉
「安藤は何か言ってたのか?
隣まで聞こえてきたぞ」

と彼が佳奈に聞く。
首を振る佳奈。
貴子が何かを言おうとしたが…

「なんでもないですよ」

とそれを制止した。



結局、夏休みに絵里と鉢合わせしたのはそれが一回きりだった。

臨時マネージャー中は、職員室で彼の手伝いをしたり、池田の手伝いをしたり充実した毎日だった。
ただ残念だったのは、夏祭りが台風で中止になったこと。

貴子や恭子と行く約束はしていたのだが…
結局、それぞれの家に泊まりに行くことしかできなかった。


そして、剣道の試合。
貴子の圧勝で優勝。
涙・涙の感動の試合だった。

矢部も貴子を抱きしめながら、

「良くやった!良くやった!」

と涙を流していたし、周りの部員達も大喜びだった。
そんな彼女達を見て、体育会系も良いもんだなぁなんて思う佳奈だった。



そして、長い夏休みが終わった。
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