先生のビー玉
「私も常駐するから」

と言いつつ入ってきたのは…絵里だ。

「ほら、やっぱり」

確信したように由梨が言った。
苦笑いする佳奈。
彼女に気付いた彼…

「それはありがたいことなんだけどな、それぞれ常駐するタイムスケジュールも組んだし、お前も大変だろう?
生徒会で…
だから来れる時に来てもらえばいいから」

と言った。

「そのタイムスケジュールには私は入ってないんですか?」

絵里が言うと、

「だから、来れる時に来てもらえばいいよ。
あぁ、戸田。
後でちょっとソフトの使い方やるからな
あとの部員は…なんかやっとけ」

忙しいのか…絵里のことはそっちのけっぽい。
他の部員はガヤガヤとお話タイムが始まったようだ。

「絵里先輩、一般公開って…彼氏連れてきても良いんですか?」

後輩達が彼女に質問を浴びせる。
もちろん、内心穏やかではない彼女だが…
立場上質問に答えている。

すると…

「戸田、ちょっと隣のパソコン室来い」

そう言われ、後についていく佳奈。
絵里は…後輩達に囲まれていて気付いていないようだ。
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