先生のビー玉
竜太郎…

「そうか、佳奈ちゃんがいるってことは…
おっかねぇお友達もいるってことだよな」

と呟いた。
顔が引きつる孝司。
すると…

「残念ながら…佳奈はいません。
せっかく来ていただいたのですから、どうぞご堪能くださいね」

と恭子。

「で、ここにいない佳奈ちゃんはどこにいるわけ?」

と孝司に代わって竜太郎が聞くが…

「教えない」

と貴子。

「なんだよこいつ」

と竜太郎。

「まぁ、頑張って探してみなさいよ。
一日いたら…もしかしたら探せるかもよ」

と恭子。
チッと舌打ちをし…

「分かったよ。
探してやるよ」

そう言い、教室を出て行った。

「そうよね…」

と貴子。

「そうよ、一般公開ってことは、こういうこともあり得たってことよ。
でも…よほど佳奈の事気に入ったのね…」

と恭子。

「分かる気もするけどね」

と貴子は言い、佳奈に電話をかけた。
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