先生のビー玉
「何も言わないんだったら、佳奈をあの滝川って子に会わせようか?」

パッと恭子を見て反応する彼。

「それはどういう反応?
教師として?男として?」

小さな反応も見逃さない恭子…
彼に言ったが、やはり黙っている。

「はぁぁ…
教師が何?あったまきちゃう。
じゃ、もうここには連れてこないから。
どうせすぐココだと思って来ちゃうよ、彼」

席を立つ恭子。
微動だにしない彼を尻目に準備室を出…

「二人ともっ!
どっか行くわよっ」

そう言い、パソコン室から出て行ってしまった。
あわててついていく二人。

「なにかあったの?先生と」

何も知らない佳奈が聞いてくる。

「あんなバカッ、死んじまえっ」

などと言っている。
佳奈が貴子を見たが…

「なんか食べれば大丈夫よ」

なんてフォローしていた。
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