先生のビー玉
「何やってんじゃないわよっ。
こらっ田村!
あんたがさっさと来ないから、絵里の奴にやられちゃったじゃないっ」

「はぁ?どういうこと?」

貴子が言うと、

「貴子が出て行った後、絵里が佳奈を連れてったの!
『滝川君、佳奈連れてきたわよ』
って」

「で、あんたはなんでここにいるわけ?」

「バイトしてるのチクるって言うんだもん」

「あんた、許可もらってないわけ?」

大きく頷く恭子。
ため息をつき、彼を見たが…すでにいない。

「あれ?いつの間に?」

と貴子。

「しらないわよっ
馬鹿男っ」

と恭子は叫んでいた。
貴子、そっと中に入る。
由梨がそれに気付いて手招きする。

「田村は?」

「準備室へ行ってしまいました」

「…まぁ、何も出来ないわよね…文化祭だし、他校生徒が来ること自体問題はないわけだから」

「…そうですけど…この状況って居様です」

由梨が心配そうに呟く。



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