先生のビー玉
田村の気持ち
一通り客も引き、時間を見ると3時を指そうとしている。
「クラスに戻れ。
後片付けは後で良いから」
そう言うと、部員たちはそれぞれクラスに戻って行った。
「先生、そこに置いてあるもの…後で取りに来ますね」
と準備室に置かれている彼女たちが買ってきた食べ物がきちんと整理されている。
「あぁ、わかった」
俺はそう言った。
すると…彼女は何か言いたげに立っている。
「どうかしたのか?」
そう言うと、
「い、いえ、さっきはありがとうございましたっ」
ペコッと頭を下げるとダダダッと走って行ってしまった。
面白い奴だなんて思いながらとりあえず鍵を閉めて自分のクラスへ向かった。
戸田佳奈…
彼女と初めて会ったのは…多分入学式のときだ。
教室に生徒が残っていないか確認してホールに向かっていると、一人の生徒があたふたとあせっていた。
声をかけると、ホッとしたように自分が迷子になってしまったことを聞いた。
確かに、ここの高校は広すぎる。
迷子にもなるよな…
なんて思って歩いていると、後ろから必死で走ってくる。
気付けば…かなり小さい。
思わず、彼女の歩幅に歩いていたことを思い出した。
科を聞けば、俺のクラスの生徒だと分かり、これまたびっくり。
こういう偶然もあるんだなと実感したのを覚えている。
「クラスに戻れ。
後片付けは後で良いから」
そう言うと、部員たちはそれぞれクラスに戻って行った。
「先生、そこに置いてあるもの…後で取りに来ますね」
と準備室に置かれている彼女たちが買ってきた食べ物がきちんと整理されている。
「あぁ、わかった」
俺はそう言った。
すると…彼女は何か言いたげに立っている。
「どうかしたのか?」
そう言うと、
「い、いえ、さっきはありがとうございましたっ」
ペコッと頭を下げるとダダダッと走って行ってしまった。
面白い奴だなんて思いながらとりあえず鍵を閉めて自分のクラスへ向かった。
戸田佳奈…
彼女と初めて会ったのは…多分入学式のときだ。
教室に生徒が残っていないか確認してホールに向かっていると、一人の生徒があたふたとあせっていた。
声をかけると、ホッとしたように自分が迷子になってしまったことを聞いた。
確かに、ここの高校は広すぎる。
迷子にもなるよな…
なんて思って歩いていると、後ろから必死で走ってくる。
気付けば…かなり小さい。
思わず、彼女の歩幅に歩いていたことを思い出した。
科を聞けば、俺のクラスの生徒だと分かり、これまたびっくり。
こういう偶然もあるんだなと実感したのを覚えている。