先生のビー玉
1ヶ月後の掃除時間。

佳奈はいつも通りあの掃除場所に向かう。
もう10月も半ば。
次第に寒くなってくる。

「寒いっ」

そう言いつつホウキを持って掃いていると、

「寒いね、佳奈ちゃん」

あの理事長が声をかけた。
パッと背筋を伸ばし、挨拶しようとすると…

「いつも通りで良いよ。
しばらくここにも来れなかったからね。
久し振りだ」

にこりと笑って言う。
すると…

「今日は会えたのかな?
彼に」

と言われたのだ。

「あ…あの…その事なんですが…
先生は何とも思われないのでしょうか?」

そう言うと、
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