先生のビー玉

一瞬、黙る佳奈。
すると…大きな声で笑い出し…

「あんたが必要最低限職員室に行かないって言うんなら、私も部活には行かないわよ。
ま、私は生徒会の人間だから、職員室にはしょっちゅう行くけど…これは、必要最低限よねっ。
それじゃ」

そう言い、生徒会室へ戻っていった。

「絵里のほうが上手だ」

彼女が視界から消え、しばらく外を眺め呟いた。
仕方ない、自分から言い出したことだ。

歩き出す佳奈。

そして気付いた。
自然と部室に足が向いていたのだ。

「あ、部室に行かないって言ったんだった


って…職員室にも行くなって言われたんだった」

思わず苦笑する佳奈。



「帰るか」


貴子にメールをし、学校を出た。


「わ、今時間に出るとこんなに明るいんだね」


なんて呟きながら家路についた。