先生のビー玉

「で、何人連れてくの？」

佳奈がきくと、

「えっと…５人」

メンバー表を佳奈に見せる。

「え？先生、これ部員じゃない人が入ってる。
それに…絵里が入ってないよ」

驚いていると、

「２年は、近藤と上田の２人。
３年は、戸田と神田と一之瀬」

「由梨と由香ちゃんと、恭子はわかるよ。
でもどうして貴子？
でも貴子は成績いいもんね…
って、どうして絵里が入ってないわけ？」

メンバー表には、

戸田　佳奈
神田　貴子
一之瀬　恭子
近藤　由梨
上田　由香

の５人が記入してあった。

「安藤はな、その頃…文化祭の打ち合わせとかで忙しいらしい。
生徒会の下田先生からそう言われたんだわ」

と彼。

「へぇ…」

「不満か？」

「えっ？いやそんなことないし」

「ならいい。
で、近藤と上田と一之瀬は電車通だろ？
だから、いちいち学校に来るより、電車で行ってもらった方がいいんだ。
だから、戸田と神田は、俺の車で行くからな」

その言葉を聞き、思わず彼を見る佳奈。