先生のビー玉
「で、修正は終わったんですか?」

「半分は終わった」

「半分って…どこで修正やってるんですか?」

「パソコン準備室」

「で、先生はどうしてここに?」

「他の書類が必要になって戻ってきたところだったんだ」

「そうなんですか…
で、私は何をすればいいんでしょうか?」

佳奈が言うと、

「あぁ、パソコン室に行って修正の手伝いを頼む。
先に行ってても良いぞ」

池田が書類を探しながら言うが、佳奈は動かない。
それに気付いた池田…
探しながらふとあることに気付いた。
そして…

「待ってろ」

そう言い、書類を見つけると佳奈を促し職員室を出る。
途中…

「最近、安藤は部室には来てないぞ」

と池田が言った。

「え?」

「俺だって教師だ。
生徒の変化にだって気付くさ。
今までのお前だったら、先に行くだろ?
それをしない。
考えられるのは安藤との事くらいだからな」

と言われ、苦笑いする佳奈。

「ま、それよりもお前がいてくれて助かる」

そう言われつつパソコン室に到着した。
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