先生のビー玉
クリスマス
12月に入り、期末テストも終了。
残すは悪夢のような答案の返却と成績。
池田が配るクラスの順位表も恐る恐る見る生徒たち。
「佳奈、8番だって~すっごい」
恭子が驚く。
「貴子なんて…5番だってっ」
佳奈が呟く。
「クラスで5番でも受験に合格しなけりゃ意味ないの」
公務員の専門学校を目指している貴子にとって、クラスの成績は…二の次なのである。
「シビアだねぇ」
恭子は言うと、順位表をグシャッと丸め鞄に詰め込む。
「こんなの見せたら…雷落ちるわ」
なんて言いながら。
放課後、いつものように図書館へ向かう貴子と二人。
「あれから部活に行ってるの?」
「ううん、行ってない。
行く理由がないし、プレゼントがもうすぐ完成するから」
「行かないと忘れられちゃうよ~」
ちょっと脅してみる貴子。
だが、
「はは…そうかもね」
なんて笑って言う彼女をただ歯がゆい気持ちで見守る貴子、その日も塾に行くために先に帰って行った。
切りのいいところで終わらせる。
「後は糸の始末だけだっ」
テーブルにマフラーと手袋を置き、満足そうに眺める。
誰もいない図書室に佳奈の声だけが響いていた。
残すは悪夢のような答案の返却と成績。
池田が配るクラスの順位表も恐る恐る見る生徒たち。
「佳奈、8番だって~すっごい」
恭子が驚く。
「貴子なんて…5番だってっ」
佳奈が呟く。
「クラスで5番でも受験に合格しなけりゃ意味ないの」
公務員の専門学校を目指している貴子にとって、クラスの成績は…二の次なのである。
「シビアだねぇ」
恭子は言うと、順位表をグシャッと丸め鞄に詰め込む。
「こんなの見せたら…雷落ちるわ」
なんて言いながら。
放課後、いつものように図書館へ向かう貴子と二人。
「あれから部活に行ってるの?」
「ううん、行ってない。
行く理由がないし、プレゼントがもうすぐ完成するから」
「行かないと忘れられちゃうよ~」
ちょっと脅してみる貴子。
だが、
「はは…そうかもね」
なんて笑って言う彼女をただ歯がゆい気持ちで見守る貴子、その日も塾に行くために先に帰って行った。
切りのいいところで終わらせる。
「後は糸の始末だけだっ」
テーブルにマフラーと手袋を置き、満足そうに眺める。
誰もいない図書室に佳奈の声だけが響いていた。