先生のビー玉
「し、失礼します…」

そう言い、中に入る。
佳奈に気付いた彼、

「どうかしたか?」

「え?あ、い、いえ…」

「ちょうどよかった。
別に用がないのなら、これをコピーしてくれるか」

原本を渡される。

「あ、はい…って、何部ですか?」

「あ、えっと…20部」

「了解です」

コピー機にセットしてスタートを押す。
とその時、

「戸田は何かするのか?クリスマス」

と彼が声をかけてきた。
振り返った佳奈…

「別になにもしません。
家でケーキ食べるくらいです」

「そっかぁ、家族でケーキか…うらやましいな」

と大きく伸びをしながら言う彼。

「そうですか?」

佳奈が答えると大きくうなづく彼。
そして20部終わり、机の上に乗せる。

で…

「せ、先生は…よ、予定とかあ、あるんじゃないんです…か?」

思い切り聞いてみた。
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