先生のビー玉
突然の質問に言葉が出ない佳奈。
一生懸命何か言い訳をさがしていると…

「ん?手伝い人が欲しくてな、ちょうど職員室を通りがかったんで頼んだんだよ」

と言ったのだ。
パッと彼を見ると、平然とした表情だ。

「そうなの。
暇だったから手伝ってるの」

と佳奈。

「別に佳奈には聞いてないし」

と絵里。
すると、

「ほら、そういうことは言わない。
これありがとうな」

ともう帰れと言わんばかりの一言。
その場に居づらい絵里…

「じゃ、ちゃんと食べてくださいねっ」

そう言い、準備室を出て行った。
大きなため息をつく彼。

「先生、モテますね」

そんな彼を見て言う佳奈。

「あのな、そんなんじゃないんだぞ。
ここは女子高。
恋愛対象になる生徒もいないだろ?
だから、教師に走るんだよ、きっと…」

佳奈の一言に反論する彼。

「そんなことはないですよ。
先生のこと、本気で好きな生徒だっています」

とっさに出た言葉だった。
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